A Monumental Journey to the Far Side of the World: The Art of Renaissance Italy and the Boys of Tensho-Era Japan
開催期間 2017年9月21日(木)~2017年12月3日(日)
主催:東京富士美術館、朝日新聞社、NHKプロモーション
特別協力:イタリア文化財・文化活動・観光省美術館総局
ウフィツィ美術館、後援:外務省、イタリア文化財・文化活動・観光省、イタリア大使館、イタリア文化会館、八王子市、八王子市教育委員会
協力:NHKエデュケーショナル、アリタリア-イタリア航空、アルテリア、ヤマトロジスティクス
1582年2月20日(天正十年)、イタリア人のイエズス会巡察師ヴァリニャーノは、日本人自身の中から、ヨーロッパ文明の語り部となる人物を育成する必要があると考え、伊東マンショら4人の少年たちをヨーロッパに送り出しました。1585年3月、イタリアのリヴォルノに上陸した一行は、フィレンツェ、バニャイア、カプラローラなどを経由してローマに至り、教皇に謁見するという旅の大きな目的の一つを果たしました。帰国の旅では、ペーザロ、イモラ、フェッラーラ、ヴェネツィア、パドヴァ、ヴィチェンツァ、ヴェローナ、マントヴァ、ミラノなどの各都市を巡り、行く先々で歓待を受け、さまざまな式典や儀式に参加するなど、その見聞を広めました。 本展では、天正遣欧少年使節の足跡をたどりながら、彼らが訪れたイタリア各地の都市の美術・工芸品を紹介します。ルネサンスの中心フィレンツェからは、メディチ家の人々を描いた絵画や大公の工房で作られた工芸品、一行が狩りを楽しんだバニャイアからは、狩猟の様子を描いたタピスリー、教皇との謁見を果たしたローマからは、教皇グレゴリウス13世の肖像や使節訪問の記念メダル、ペーザロからは物語の描かれた美しい陶器、ヴェネツィアからは世界に冠たるガラス工芸や色彩豊かなヴェネツィア派の絵画など、それぞれの都市に花開いた特色ある作品が展示されます。とくにメディチ家の宮廷画家ブロンズィーノが描いた《ビア・デ・メディチの肖像》と、ヴェネツィアの画家ドメニコ・ティントレットが描き、2014年に奇跡的に再発見された《伊東マンショの肖像》は本展の見どころです。 遣欧使節が日本に帰国したのは出発から約8年半後のことでした。その間に豊臣秀吉によってキリスト教を禁ずる「バテレン追放令」が発令されるなど、彼らを取り巻く環境は大きく変わっており、その後の彼らを待ち受ける運命は過酷なものでした。しかし、「天正遣欧少年使節」として海を渡った4人の事績は、グローバル化が進む現代において、日本におけるキリスト教の歴史という枠を超えて、異文化間の相互理解という意味で、なお一層の重みをもって私たちの心に訴えかけてきます。本展を通して、4世紀以上も前に彼らが経験した国際交流の旅路を追体験していただくとともに、その当時、彼らが訪問先で目にしたであろう、ルネサンス期のイタリア美術の粋を楽しんでいただければ幸いです。
手塚治虫展
大使館の美術展 II ―文化交流随想―
《タヴォラ・ドーリア》特別展示
西洋絵画 ルネサンスから20世紀まで
ジュエリーコレクション
大使館の美術展 III ―文化交流随想―
ヨーロッパ絵画 美の400年
《タヴォラ・ドーリア》特別展示
西洋絵画 ルネサンスから20世紀まで
ジュエリーコレクション
大使館の美術展 IV ―文化交流随想―
フランシスコ・デ・ゴヤ 四大連作版画展